鎌倉流詠歌講 長松寺仏心会支部
ご詠歌とは・・・?
御詠歌について 鎌倉流前総監 福原 見可 (東村山正福寺閑栖)
鎌倉流詠歌講は大本山建長寺に本部がありまして、各末寺が支部であります。お寺の和尚さん奥さん方が檀信徒に呼びかけ結成致します。現在は七十支部に発展して参りました。詠歌は和讃と詠歌で成り立ち、それに曲付けがしてあります。一心に唱和して無心になる時、禅の境地に一脈通じるものがあります。今、心の問題が問われる時、詠歌道こそ入りやすく心の拠り所となる身近な教えであります。このしおりを手にした時が御縁が結ばれる所以でありましょう。
(本部発行「鎌倉流御詠歌の栞」より)
鎌倉流詠歌講について
以下は、鎌倉流詠歌講本部発行の「鎌倉流御詠歌の栞」(平成10年発行)より転載させていただきました。
鎌倉流のなり立ち 総師範 菅原 久子 (鎌倉報国寺寺庭)
今は亡き菅原義道和尚が、報国寺の住職になる前、花園流詠歌講の岩田貞俊先生について御詠歌を何曲か習得して居りました。鎌倉に移りましてこれを生かして寺の行事の由来、解釈を一般向きにわかり易く七五調にまとめ、曲もつけてお檀家の方々に教えたら・・・と考え付き之を実行にうつしたのがそもそもの出発点です。戦後間もない昭和二十六年のころでした、当時の建長寺派管長菅原時保老師より鎌倉流と命名頂き誠におそれ多い事ですが流祖の講号まで拝領いたしました。以来四十五年間これをうけつぐ私共もこれに応えて懸命に詠歌道に精進いたしましょう。
鎌倉流とは・・・ 鎌倉流前副総監 安藤 正晨 (津久井長福寺住職)
御詠歌の旋律の源流は古く、平安時代に遡りますが、慈悲を説く仏教にふさわしい優しい発声や旋律で詠われますから、仏・菩薩の声を聞くような思いが致します。鎌倉流は新しい流派でありますが、伝統の節回しを大事にし、その再現と継承を心掛けております。また、鎌倉流の特徴は、七音音階による五線譜を採用していることであります。この楽譜は現在の総師範菅原久子先生の考案によるものです。これによって学習者は容易に予習、復習が出来、旋律の不安な個所は楽譜によって確かめる事ができます。